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康之(やすゆき)…攻。うるさい、しつこい、ヘタレ。金持ち。
隼人(はやと)…受。不思議ちゃんタイプ。皆より学年が一つ下。
玲人(れいじ)…こっそりひっそり康之が好き。口悪い。
由美(ゆみ)…玲人の彼女。おねぇさんタイプ。
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康之と隼人は両想い。
玲人と由美は付き合ってる。が…玲人は康之が気になる模様…。
由美は玲人が康之を好きなことを知っているがそれでも好き。

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隼人:空なんて飛べないのは誰でも知ってるさ。それでも……僕はあの空に憧れる……

康之:「おい。隼人。また空見てんのかよ?」

隼人:「あぁ。空…見るの好きだからさ」

康之:「空なぁ…いつも同じじゃね?ただ、雲が流れて太陽が出たり隠れたり…そんなもん見てて退屈じゃないのか?」

隼人:「そう。何も変わんないけどさ。それが好きなの」

康之:「……変わってんなぁ…お前も」

隼人:「そうかな…?」

由美:「なーにやってんの?あんたたち」

康之:「ぬわああああっ!?ななな、何だよっ!どっから湧いて出てきやがった!」

玲人:「ったく…人の彼女になんてこと言いやがる。この野朗」

康之:「あーあー。こんな真昼間からデートですか。惚気ですが。どっかの誰かさんはこんなやつだったかねぇ…」

玲人:「てめぇにゃ言われたくねー!」

隼人:「あ…由美さん…。それ…」

(由美の耳についている蝶の形をしたピアスを見つけ)

由美:「あぁ…これ?ピアス。玲人にもらったの」

康之:「あー…物でつられたわけね」

由美:「あーら。失礼な。私がピアスごときで落ちると思って?」

隼人:「…ピアス…かぁ………」

玲人:「ピアスがどうかしたのかよ?」

由美:「欲しくてもあげないわよ?」

康之:「隼人がんな女もんつけるかよ。な、隼人?」

隼人:「………え?」

康之:「……?欲しいのかよ?」

由美:「あら…?何?私に見惚れちゃった?」

隼人:「ち、ちっ、違います!」

玲人:「ったく…こんなとこで油売ってる暇ねーぜ?行くぞ。由美」

由美:「あっ、ちょっとぉー…」



隼人:「………いいな」

康之:「ピアスが…か?」

隼人:「うーん…それもあるけどさ……」(二人が…羨ましいかな…僕は)

康之:「……ピアス……買ってやろうか?」

隼人:「え……?」

康之:「それで……お前が………その……」

隼人:「…僕が…何?」

康之:「…いい。ほら…行こうぜ。買いに」

隼人:「え…?あ、うん…」


(店に入り相手に合いそうなものを探し)


康之:「なぁ…どんなのがいい?」

隼人:「…鳥とか…蝶とか……空が飛べる動物なら何でも」

康之:「好きだよな…ほんと」

隼人:「康之は……空に憧れないの?」

康之:「あー…そうだな。昔は空も飛んでみたかったな」

隼人:「今は…?」

康之:「今はいい。ここが一番いい」

隼人:「そう…か」

康之:「お…?」


(康之が良い物を見つけカウンターに持って行き)

康之:「帰るぞ…」

隼人:「え…?」

康之:「いいから…」

(康之の手を引き家に帰り始め途中で公園に寄り)

隼人:「…康之……??」

康之:「耳…穴開けんの恐くね?」

隼人:「いや…大丈夫だと思うけど…そんなに痛くないって聞くし」

康之:「そっか。んじゃ、開けっか」

隼人:「えええー!い、今!?」

康之:「嫌か?別にいつでもいいけどよ」

隼人:「いや…いいよ。開けて」

康之:「……ふーん。んじゃ、遠慮なく開けるぜ?」

(ピアッサーで左耳に穴を開け)

隼人:「っつ……」

康之:「痛い…か?」

隼人:「平気……」

(袋からピアスを出し、隼人の耳につけてやり)

康之:「見てみろよ・・・」

(鏡を見せてやり)

隼人:「……ぺんぎん……?」

康之:「そう。隼人は飛べんだよ。けど……飛ぶのは空じゃねぇな」

隼人:「どうして…?」

康之:「空なんか飛ばれちまったら、俺が追っかけらんねぇだろ?」

隼人:「……康之…」

康之:「ピアス…外すなよ?穴…塞ぐなよな。」

隼人:「うん。だけど…どうして…?」

康之:「内緒……。」

隼人:「えー。教えてよぉー!」








由美:「やっぱりね…。ほら、ピアス買いに行ったでしょ?」

玲人:「だな…」

由美:「穴ならいくらでも開けていいから……余所見しないでね」

玲人:「…は?」

由美:「私の身体も…心も……あなた一人が独占していて…束縛していていいから……だから……もう余所見しないで…」

玲人:「由美……」

由美:「なーんて、ダメかしら?」

玲人:「ばーか。誰がダメなんて言ったよ?好きだぜ…由美」

由美:「私もよ…」


康之:「…目の前でイチャつかれるとさすがにむかつくよな…」

玲人:「人の事言えねぇだろっ!」